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ウミノガラスのこと

春になってガラスの注目度も増してきますこの頃、今日は『ウミノガラス』について。

このウミノガラスシリーズ、もともと浜辺に漂着するシーグラスを再加工しています。
シーグラスは、私が今まで浜辺で収集してきたものや、譲り受けたもの、他の収集家さんから購入したものなんかで制作しているんです。
不要とされ捨てられ海を漂流したガラスのカケラですが、手間暇をかけることで全く新しいものになって今度は誰かの大切なものになるって、とても素敵なことなんじゃないか、と考えながら制作しています。

拾った時や手元に届いた時は左の様な状態なんです。
そして沢山あるカケラの中から、対になるものを見つけて2層、3層に貼り合わせ、加工していきます。
それから大まかに切削し、研磨を繰り返し磨きを重ね、希望の形に整えていきます。
研磨しだすまで中の色がどんな風に乗ったかはわかりません、空気が入ったり色が薄かったりと失敗している時もあります。
でもそこが面白いところでもありますね、
シーグラスの良さを忘れてしまわない様、磨き過ぎない様にして完成させたりもします。どこかノスタルジックさが感じられる様に、です。

海にはいろんなものが捨てられたり、落ちていたり、流れついたりしています。
どうしてこんなものが捨てられているのか!?とびっくりすることもしばしば。一番びっくりしたのは、バスタブです 笑。
太陽の光を反射する海はとても綺麗なのに浜辺は悲しいほど汚れています。

私はガラスの採取に出かける際にはカメラも持参して、海辺の光景を残したりします。
いつか私の撮りためたものもみなさんに見ていただいて、海の現状や未来や自然について思いを馳せる機会になったりしたらいいな、と思いながら。

  #ウミノガラス                                                                                                                                                                                                                                            hibiki